ひーらぐ日記

自然をこよなく愛する写真家?趣味や興味や楽しかったことだけ書く。

2019-01-01から1年間の記事一覧

少女終末旅行の分析1 最後の希望

1巻から6巻まで、読みながら考察したことで読み飛ばしたり、気がつかなかった点をまとめることができた。続いて分析をしてみたいと思う。 物語の全体構成は、ループ式となっている。つまり始まりがあって終わりがあるタイプや、長い時間の一部を切り取ったタ…

考察しながら読む少女終末旅行「45睡眠/46沈黙/47終末」

最終話である。扉絵は手を繋いで螺旋階段を登る二人である。車を失った二人は本当に死にかけている。アイスバーンの坂を登っているので、まだ外壁のようだ。銃を投げ捨てるユーリ。置いてくのが可愛そうだかららしい。ユーリにとっての相棒だったのだろう。…

考察しながら読む少女終末旅行「41吹雪/42宇宙/43図書/44喪失」

いよいよ最終巻である。ゲストは登場せず、チトのモノローグで終わる。二人の旅はこれまで、なんの目的もなく、流されて進んできた。 旅を出発したのは、おじいさんに逃げるように言われたからだ。上を目指すのもそう。おじいさんが二人を逃したのは、戦闘で…

考察しながら読む少女終末旅行「38爆発/39忘却/40故郷」

チトとユーリは戦争しかない世界で生きていたようだ。食料は生産施設で作られるし、それを守るだけが市民の役目だったのではないだろうか。 第6基幹塔は、巨大な円柱である。内部には最上階の手前まで続く大型エレベーターがあり、管理AIが塔を管理している…

考察しながら読む少女終末旅行「33水路/34怪我/35美術/36衣服/37煙草」

4巻でエリンギが登場して、物語の中核となる秘密が明らかになるのかと思えばそうでもなかった。BLAME!との類似性を指摘する論もあるが、巨大構造物だけでなく古典的ハードSFとして考察の余地を残して物語が進む点も似ている。要素としても、都市を作る建設者…

考察しながら読む少女終末旅行「30過去/31接続/32仲間」

4巻の後半に入る。4巻におけるゲストは、エリンギと呼ばれる知的生命体だ。エリンギが生物由来なのか機械由来なのかは不明だが、3巻で「機械も生命のようなもの」としているのはある種の伏線とも考えられる。 給油施設は1巻のものとあまり変わらない。ぬこが…

考察しながら読む少女終末旅行「25電車/26波長/27捕獲/28文化/29破壊」

電車 扉絵を見ると、時計とそれを動かす歯車が描かれている。チトが乗っているのは電車であろうか。ユーリが持っているのは大きな懐中時計に見える。空を魚とともに人工衛星が飛んでいる。 プラットホームに立つ二人の後ろには、路線図?のようなものがある…

考察しながら読む少女終末旅行「22技術/23水槽/24生命」

三巻の後半である。1-2巻のパターンからすると、新たな登場人物が出てくるのだが、人ではなく自律機械という話をするロボットが出てくる。 基盤層と連絡塔からなる都市の施設を維持管理する建設機械だ。自我はないが、共感能力により人と円滑にコミュニケー…

考察しながら読む少女終末旅行「17迷路/18調理/19記憶/20月光/21螺旋」

ここから3巻である。意識しているのか不明だが、21の螺旋で半分(後に加筆して増えるが連載時は)である。 生きるというのは同じ場所をぐるぐる回るような感じだが、少しずつ移動している、という主題らしい。 螺旋の次の技術で、再び「暗いー」から始まるのも…

考察しながら読む少女終末旅行「14故障/15技術/16離陸」

二巻の後半である。飛行機をつくるイシイが登場する。二人目にして、最後の人間のゲストだ。 もっと多くゲストを出した方が、話を作りやすいし、説明もしやすいはず。ネタを考えるのも楽だろうに、頑なにでてこない。 人類が滅亡するにあたって、上に向かっ…

考察しながら読む少女終末旅行「09写真/10寺院/11住居」

ここから2巻になる。2巻の巻末には、これまでの道のりの図があり、都市の概念が分かるようになっている。 おじいさんの家を戦火に追われて出発→冬の廃管置き場を西へ→坂→連絡塔を上へ→それなりの期間→暗くて巨大排気ファンのある都市基盤殻層→地上(屋上)部→…

考察しながら読む少女終末旅行「06遭遇/07都市/街灯」

カナザワが登場する。カナザワは地図を作りながら旅をしている。彼の持ち物はゴーグルとカメラ、二つのカバンとタバコである。 このカバンのひとつは、かつて一緒に旅をしていた女性のものだと、あとでもらったカメラのデータから推測されている。 この回は…

考察しながら読む少女終末旅行「03風呂/04日記/05洗濯」

短編をリメイクしたものらしい。ユーリの詩人キャラは他の話ではあまりない。おバカ、食いしん坊、迷言、真理キャラである。 悲壮感はないが、行き倒れ寸前である。雪だるまの鼻は銃弾だ。 第七十二地上発電所は、核融合発電所らしい。地上施設の下に巨大な…

考察しながら読む少女終末旅行「02戦争」

ユーリの銃は38式歩兵銃、戦車はソ連のT46、爆撃機はロシアのツポレフ95らしい。いずれも文明崩壊後の後期文明で復元された兵器のようだ。 季節は冬で、雪が降っている。01話でも雪が積もっている。二人がおじいさんの場所から出発するときに「冬の配管置き…

考察しながら読む少女終末旅行「01星空」

パイプだらけの工場のような場所を進む二人の少女。黒髪の方がチトで金髪の方がユーリ。二人が乗っている車両はケッテンクラートというドイツ車で、文明崩壊後の世界で復元された模造品。 舞台は西暦3230年。二人は子供の頃に暮らしていた「おじいさん」がい…

少女終末旅行の世界の疑問点と考察

「なぜ階層都市がつくられたか」 41吹雪で、「昔の人はなんでこんな大きな都市を作ろうとした」というセリフがあります。都市の成り立ちについては、いくつかヒントがあります。 ・何かから身を守るため(41のセリフ) ・戦争から身を守るためではない(41のセ…

少女終末旅行 その後の考察

※いろいろな人の考察を読んで、ラスト後の行方を考えました。 ゆ「ちーちゃん、起きてたの?」 ち「うん、ちょっと考えてたんだ。」 ゆ「何を?」 ち「この世界の成り立ち?」 ゆ「なり…なにそれ?」 ち「この世界がどうやって出来たかってことだよ」 ゆ「……

発達障害と不登校5「理性のコントロールと思考のトンネルの脱出法」

感情が暴走するのと同じように、理性も暴走することがある。ひとつはアスペルガーもしくは擬似アスペルガー症候群とでも呼べる状態で、ひとつの感情とひとつの理性に固執し、こだわり、柔軟な考えができなくなってしまう状態である。重症な恋愛や、快楽猟奇…

発達障害と不登校4「感情のコントロールと内的ストレスの軽減」

人間は外部から刺激を受けると、感情が生じて心身に様々な反応を引き起こす。 外部からの刺激を、外的ストレスと呼び、感情によって脳内に分泌され、心身に反応を引き起こすのに使われる命令物質を内的ストレスと呼ぶことにする。ここでは感情をコントロール…

発達障害と不登校3「発達障害を自力で治す方法」

おっといきなり怪しげな民間療法に突入したかと思わないで欲しい。発達障害は、原因不明で治療法はないのだ。脳機能や神経機能の不全が原因というのも、推測にすぎない。だが投薬や訓練によって、ある程度症状が緩和できる。 発達障害を自力で治す究極の方法…

発達障害と不登校2「発達障害の原因は何か」

前章で、発達障害の要件は意外と厳しく、「幼少期に発現すること」「脳障害や神経障害があること」などが必要であることが分かったと思う。しかし原因は不明とされることが多い。この場合の原因不明とは、脳障害の原因が不明だということであろう。 ところで…

発達障害と不登校1「発達障害の疑いをかけられたら」

「あなたは発達障害じゃないの?」 そう言われて、不愉快にならない人がいるだろうか。自分の親しい人、まして親に言われでもしたら、ショックを受けない人はいないだろう。 それが精神病や障害者に対する偏見だと理解していても、世の中には他人を見下すた…

ハクメイとミコチの感想〜第38話「旅人の装い」

※登場人物の会話形式でお届けしています ハクメイ「それにしても2位とはな」 コンジュ「惜しかったわね」 セン「十分すごいと思うんだが」 コ「ミコチは落ち込んでるの?何か美味しいものでも食べさせたら?」 セ「それで機嫌が直るのは君だろ…」 ハ「ミコチ…

ハクメイとミコチ7巻第43話「こし餡と鳥」の感想

※2019年1月15日にハクメイとミコチの第7巻が発売されましたー セン「そうか、騎鳥便を使ったのか」 ハクメイ「おう、すごかったぞ」 ミコチ「センは見たことあるんだよね」 セ「勿論だ。新鮮な魚を好む鳥もいるからな」 ハ「この扉絵の鳥が何なのかわかるか…